
「5万円でホームページ制作します!」「初期費用ゼロ、月々1,980円!」
―このような格安の制作サービスの広告を目にする機会が増えています。
多くの個人事業主にとって、低コストは魅力的に映るものです。しかし、この魅力的な価格の裏側には見えない落とし穴が潜んでいることをご存知でしょうか?
SEOコンサルタントとして数多くのウェブサイトを分析してきた経験から言えることは、「安さ」だけで選んだホームページは、長期的に見ると「集客できない」「運用が難しい」「資産価値がない」という三重苦に陥るケースが非常に多いということです。
今日は、低価格ホームページの隠れたリスクと、真にビジネスの成長に貢献するウェブサイト制作の考え方を詳しく解説します。初めてのホームページ制作を検討している個人事業主の方は、ぜひ最後までお読みください。
- 1. ホームページ制作価格の「安さ」はどこから来るのか
- 2. 5万円ホームページがもたらす6つの落とし穴
- 2.1. 1.個性も戦略もないテンプレート頼み
- 2.2. 2.検索エンジンで見つけてもらえない
- 2.3. 3.訪問者を問い合わせに導けない設計
- 2.4. 4.公開したら終わりのサポート体制
- 2.5. 5.魅力を伝えきれない薄いコンテンツ
- 2.6. 6.見た目は良くても成果に繋がらない
- 3. サブスク型ホームページの長期的なリスク
- 4. 「高い」のではなく「投資」と捉える視点の重要性
- 5. 30万円のホームページ制作費の内訳
- 6. ホームページ制作の相場と内容
- 7. 信頼できるホームページ制作者の選び方
- 8. まとめ:価格だけで判断せず長期的な視点でホームページ制作を考える
ホームページ制作価格の「安さ」はどこから来るのか
かつて高額だったホームページ制作が最近、異常に「安く」なった背景には様々な要因があります。
まず、WixやSTUDIO、ペライチといった専門知識がなくても簡単にサイトを作れるノーコードツールが数多く普及しました。
これにより、専門知識が無くても制作ができるようになり、制作の敷居が大幅に下がりました。
また、コロナ以降、働き方改革による副業ブームやフリーランス人口の増加により、ウェブ制作市場でも価格競争が起きています。
なかには利益度外視で経験を積むために低価格で受注するケースも少なくありません。
Web系スクールの中には、実績を積むために無料での作成を進めたり、ココナラでの低価格での受注を勧める処もあるようです。
さらに、発注側においても「とにかく安く作りたい」という価格優先の意識が広がっており、「なぜホームページを持つのか」という本質的な目的よりも、「安く作ること」自体がゴールになっているケースが見受けられます。
このような環境変化から「5万円ホームページ」などの低価格ホームページ制作者が増えています。
5万円ホームページがもたらす6つの落とし穴
格安ホームページの危険性は、制作後に徐々に明らかになります。主な問題点は以下の6つです。
1.個性も戦略もないテンプレート頼み
低価格ホームページの多くは、既存のテンプレートを少し修正しただけの画一的なデザインです。業種や商品の特性、ターゲット層に合わせた戦略的なデザイン設計がされていないため、訪問者の心に響くサイトになりにくいという問題があります。
2.検索エンジンで見つけてもらえない
SEO(検索エンジン最適化)の観点から見ると、格安ホームページには根本的な問題があります。検索キーワード分析や競合調査に基づいたコンテンツ設計、内部リンク構造の最適化などは到底含まれていないと思います。そんな状態ではGoogleの検索結果で上位表示されることは難しいでしょう。
つまり、潜在顧客に見つけてもらえないホームページになる可能性が高いのです。
3.訪問者を問い合わせに導けない設計
サイト訪問者を「閲覧者」から「顧客」へと変える導線設計が不十分なケースが多いです。ユーザーの心理や行動を理解した上での配置やCTA(行動喚起)の設計がないため、アクセスが増えても問い合わせや申し込みに繋がりにくいという根本的な課題があります。
しっかりと設計されたホームページは、コンテンツの内容や、順番も実はSEO対策や購買につながる対策がなされているんです。
4.公開したら終わりのサポート体制
多くの格安ホームページサービスでは、サイト公開後のサポートやメンテナンスが乏しいか、高額な追加料金が必要となるケースが多いです。
Webサイトは「作って終わり」ではなく、継続的な改善が必要な「生きたメディア」です。修正や更新のサポートがないと、時間の経過とともに情報が古くなり、価値が低下していきます。
5.魅力を伝えきれない薄いコンテンツ
コンテンツの質と量は、訪問者の信頼を獲得する上で非常に重要です。
通常、ホームページを制作する際、依頼者の事業理解や競合調査などをしっかりと行った上で制作を開始します。
低価格ホームページでは、事業の強みや独自性を深く掘り下げたコンテンツ制作にコストをかけられないため、表面的な情報だけに留まりがちです。
結果として、「なぜこの会社を選ぶべきか」という説得力が不足します。
6.見た目は良くても成果に繋がらない
一見、デザイン的には問題なく見えても、ビジネスの目標達成に必要な機能や仕組みが欠けているケースも少なくありません。見栄えだけでなく、実際に集客や問い合わせに繋がるかという「成果」の観点が欠けていると、結局は費用対効果の低い投資になってしまいます。

上の図が示すように、5万円で作られたサイトと30万円で作られたサイトには明確な機能差があります。
5万円サイトはシンプルで、画一的なデザインのページが多いのに対し、30万円サイトはホームとお問い合わせを含む機能的な設計がなされています。
この違いは見た目だけでなく、実際のビジネス成果を左右する重要な要素です。
サブスク型ホームページの長期的なリスク
最近増えている月額制(サブスクリプション型)のホームページサービスにも注意が必要です。
「初期費用0円」「月々3,000円から」という謳い文句は魅力的に聞こえますが、5〜6年契約で総額を計算すると30万円以上になるケースも少なくありません。さらに、途中解約時の違約金や、長期の契約縛りが設定されていることもあります。
最も大きな問題は、サイトのデータやドメインが業者の所有物となり、契約終了時に自社の資産として引き継げないことです。つまり、長期間コストをかけたにも関わらず、最終的には何も残らないリスクがあります。
また、このようなサービスの多くは、テンプレート利用による画一的なデザインとなりがちで、SEO対策や導線設計の自由度も限られています。自社の独自性を表現し、効果的な集客を実現するには不十分なケースが多いでしょう。

上の図が示すように、サブスク型と制作依頼型には明確な違いがあります。サブスク型は月額5,000円~1万円程度の月額制で契約期間中の解約が困難であり、サイトが自社の資産にならないといった問題があります。また、テンプレートによる画一的なデザインとなりがちで、集客やSEOに弱いという弱点があります。
一方、制作依頼型は30万円程度の一括支払いが必要ですが、契約期間の縛りがなく、自社の資産として所有できます。また、目的に沿ったオリジナルデザインが可能で、集客やSEOを考慮した設計が行われるというメリットがあります。
「高い」のではなく「投資」と捉える視点の重要性
ホームページ制作に30万円以上かかる理由は、単にデザイン費用だけではありません。
まず、効果的なサイト制作には入念な事前準備が不可欠です。ターゲット顧客のヒアリング、競合サイトの分析、キーワード調査などを通じて戦略を立案します。また、スマートフォン対応やSEO対策、ユーザー行動を考慮した導線設計、魅力を伝えるコンテンツ制作など、目に見えない部分にも専門的な労力が投入されています。
適切に設計・制作されたホームページは、一過性の費用ではなく、継続的に新規顧客を獲得し続ける「長期的な事業資産」となります。この視点で見れば、品質の高いホームページ制作は、将来のビジネス成長に向けた重要な投資と言えます。
30万円のホームページ制作費の内訳
「30万円」という金額が高く感じられる方もいるかもしれませんが、実際にはどのような工程と専門的作業に費用が使われているのでしょうか。以下の表は、標準的な小規模〜中規模サイト制作における費用の内訳です。
項目 | 内容 | 目安費用 |
---|---|---|
ヒアリング・戦略設計 | 目的・ターゲットの明確化/競合分析/導線構成 | 3〜5万円 |
デザイン設計 | トップページ&下層ページデザイン/スマホ対応/UIUX設計 | 7〜10万円 |
コーディング・構築 | HTML/CSS/WordPress構築/CMS導入/フォーム設置 | 10〜12万円 |
SEO基礎対策 | タイトルタグ、メタディスクリプション、構造化、スピード対応など | 3〜5万円 |
サーバー・ドメイン設定支援 | 契約サポート、SSL化、初期設定など | 1〜2万円 |
公開後サポート | 軽微な修正対応、使い方サポート(1ヶ月〜) | 1〜3万円 |
この内訳を見ると、目に見えるデザイン部分はサイト制作費全体の約3分の1に過ぎず、多くの費用は「戦略設計」「技術実装」「SEO対策」「導入支援」などの専門的なサービスに充てられていることがわかります。また、これらの工程は互いに連携しており、一貫した品質を保つためには、どの部分も妥協できない重要な要素となります。
特に「ヒアリング・戦略設計」の部分は、見た目には表れにくいながらも、サイトの成果を大きく左右する土台となります。この部分を省略して単にテンプレートに情報を当てはめるだけでは、ビジネスの強みを活かしたサイトにはなりません。
ホームページ制作の相場と内容
ホームページの種類や規模によって、必要な予算は大きく異なります。以下の表は、サイトの種類別の相場目安と含まれる内容、そして各タイプのサイトが最適な目的を示しています。
サイトの種類 | 相場目安 | 内容 | 目的 |
---|---|---|---|
ペライチ型(1枚) | 3万〜10万円 | テンプレート使用/ヒアリング簡易 | 名刺代わり、広告用LP、イベント告知、シンプルな情報発信 |
小規模サイト(3〜5P) | 15万〜30万円 | トップ+サービス/お問い合わせ/SEO設計あり | 基本的な会社案内、リクルートサイト、サービス紹介、地域密着型の集客、問い合わせ獲得 |
中規模サイト(10P〜) | 30万〜60万円以上 | オリジナルデザイン、戦略設計、導線設計、保守・運用提案も含む | ブランディング強化、専門性アピール、検索上位獲得、複数サービスの展開、コンテンツマーケティング |
ECサイト(カート付) | 50万〜100万円以上 | ショッピング機能、商品管理、決済設計、物流連携なども必要になる | 商品販売、会員獲得、リピート購入促進、ブランドロイヤルティ構築 |
この表からも分かるように、価格の違いは単なる「ページ数」だけでなく、提供される「価値」と「実現できる目的」の違いでもあります。
例えば、ペライチ型は最小限の予算で事業の存在を示すのに適していますが、本格的な集客やブランディングには限界があります。
一方、小規模から中規模サイトでは、SEO設計や導線設計、オリジナルデザインなど、ビジネス成果を左右する重要な要素が含まれているため、長期的な集客や問い合わせ獲得に効果的です。
個人事業主の方にとっては、事業の段階やビジネス目標に合わせた選択が重要です。例えば創業したばかりであれば、まずはペライチ型から始めて認知度を高め、事業の成長に合わせて小規模サイトへ拡張していくアプローチも検討する価値があるでしょう。重要なのは「価格」だけでなく、「自社のビジネス目標」と「投資対効果」の視点でホームページ制作を考えることです。
信頼できるホームページ制作者の選び方
失敗しないホームページ制作のためには、以下のポイントを重視して制作者を選びましょう。
何より重要なのは、単にデザインや技術だけでなく、あなたのビジネスの目的やターゲット顧客を丁寧にヒアリングしてくれる姿勢です。また、SEO対策や効果的な導線設計について具体的な提案をしてくれるかどうかも重要なチェックポイントとなります。
納品後のサポート体制や改善提案の有無も見逃せません。ホームページは公開して終わりではなく、データを基に継続的に改善していくものです。長期的なパートナーとして伴走してくれる制作者を選びましょう。
まとめ:価格だけで判断せず長期的な視点でホームページ制作を考える
「安さ」だけを基準にホームページ制作を選んだ結果、集客効果が得られず悩み続けたり、結局作り直すことになったりと、最終的には高いコストを払うことになるケースが数多く存在します。
ホームページは「成果を出すために育てていく資産」です。
重要なのは「作って終わり」の一度きりの出費ではなく、「ビジネスを成長させるための長期的な投資」だという視点です。
適切に設計・制作されたホームページは、時間の経過とともに集客や問い合わせといった具体的な成果を生み出し、最終的には投資以上のリターンをもたらします。
ビジネスの未来を左右する重要な決断だからこそ、目先の価格だけでなく、成果を出すための本質的な価値を見極めた上で、ホームページ制作に取り組みましょう。それがあなたのビジネスの持続的な成長への第一歩となるはずです。
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全日本SEO協会認定コンサルタント
リンクウェブ 代表 平松由花梨
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投稿者プロフィール

- 全日本SEO協会認定コンサルタント リンクウェブ代表
-
愛知県の商業高校を卒業後、IT業界に従事。
2018年Wordpressと出会い50社以上のWebページ制作に関わる。
1978年 愛知県出身
大学生・専門学生の息子2人を持つシングルマザー起業家。
趣味はソロキャンプ。
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