
こんにちは、全日本SEO協会認定コンサルタントの平松由花梨です。
私は個人事業主・小規模事業者様向けにホームページ制作と効果的なWeb集客をサポートしています。
「無料でホームページを作ったのに、まったく問い合わせが来ない...」
「お金をかけずに集客できるホームページを作りたい」
「Jimdo(ジンドゥー)やWixを使おうか迷っている」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
日々、多くの起業家さんや個人事業主さんから「ホームページを作ったけど全然集客できないんです」とご相談をいただきます。
そのホームページを拝見すると、ほぼ例外なく無料サービスや共有ドメインを使用されていることに気づきます。
正直に申し上げると、そこには「そりゃ集客できないよね...」と思わずにはいられない根本的な問題があるのです。
実は、無料ホームページサービスには、ビジネスの成長を阻む「見えない落とし穴」が数多く存在します。
SEOの観点から見ても、Googleからの評価が低くなる要素がたくさん含まれているため、いくら内容を工夫しても検索上位に表示されにくいという大きな障壁があります。
この記事では、SEOコンサルタントとして多くの個人事業主様をサポートしてきた経験から、無料ホームページサービスの問題点と、なぜそれが集客につながらないのか、そして本当に成果を出せるホームページ作りのポイントをお伝えします。
「コストをかけたくない」という気持ちは理解できますが、ビジネスの入口となるホームページに適切な投資をすることが、長期的には最も効率的な選択である理由もご説明します。
ぜひ最後までお読みいただき、あなたのホームページ作りの参考にしてください。
- 1. 無料ホームページサービスの現実と問題点
- 1.1. 1・独自ドメインが使えない
- 1.1.1. 信頼性の低下
- 1.1.2. SEO(検索エンジン最適化)への悪影響
- 1.1.3. 移行の困難さ
- 1.2. 2. 広告表示によるブランドイメージの低下
- 1.2.1. プロフェッショナリズムの欠如
- 1.2.2. ブランドメッセージの希薄化
- 1.2.3. 訪問者の離脱リスク
- 1.2.4. 不適切な広告のリスク
- 1.3. 3.サービス終了リスクとデータ消失の危険性
- 1.3.1. サービス終了の可能性
- 1.3.2. データの持ち出し・バックアップ(エクスポート)の制限
- 1.3.3. サービス条件の一方的変更
- 1.3.4. アカウント停止のリスク
- 2. 2. Jimdoの無料版が抱える5つの欠点
- 2.1. 1. 独自ドメイン非対応による信頼性低下
- 2.2. 2. 広告表示問題とプロフェッショナルさの欠如
- 2.3. 3. 180日ログインなしで消えるリスク
- 2.4. 4. SEO設定の制限(トップページのみ)
- 2.5. 5. URLカスタマイズ不可による検索上の不利益
- 3. 2. Wixの無料版が抱える6つの欠点
- 3.1. 1. テンプレート変更の制限
- 3.2. 2. サービス終了によるサイト消滅リスク
- 3.3. 3. データエクスポート機能の欠如
- 3.4. 4. 広告表示の問題点
- 3.5. 5. サポート体制と機能制限の実態
- 3.6. 6.読み込み速度の深刻な問題
- 4. 本気のWeb集客のための正しい選択肢
- 4.1. 1. WordPressの優位性と活用法
- 4.1.1. 完全な自由度と柔軟性
- 4.1.2. SEOに強い基本構造
- 4.1.3. プラグインによる機能拡張
- 4.1.4. コンテンツ更新の容易さ
- 4.1.5. オープンソースの安定性
- 4.1.6. データの完全な所有権
- 5. 2. 5年間のトータルコスト比較例
- 5.1. WixやJimdoなどのサービスを利用する場合の隠れたコスト
- 5.2. WordPressの実際のコスト内訳
- 5.3. 5年間のトータルコスト比較例
- 6. まとめ:集客できるホームページを作るために
- 6.1.1. 1. 独自ドメインの取得は必須
- 6.1.2. 2. 長期的視点での選択
- 6.1.3. 3. WordPressの活用
- 6.1.4. 4. プロの知識を活用
- 6.1.5. 5. コンテンツの継続的な充実
- 6.1.6. 6. 分析と改善の繰り返し
無料ホームページサービスの現実と問題点
1・独自ドメインが使えない

無料ホームページサービスの最大の問題点は、独自ドメインが使えないことです。
これは単なる見た目の問題ではなく、ビジネスの信頼性とSEOに直接影響する重大な欠点です。
独自ドメインとは「yourcompany.com」や「your-business.co.jp」のような、あなたのビジネス専用のWeb上の住所です。
一方、無料サービスでは「yourcompany.jimdofree.com」や「yourcompany.wixsite.com」のように、サービス提供元のドメインの一部(サブドメイン)として存在することになります。
これがどうしていけないのか?詳しく説明しますね!
信頼性の低下
お客様は「.jimdofree.com」や「.wixsite.com」といった無料サービスのドメインを見ると、「本格的なビジネスではない」「一時的な活動かもしれない」と判断する傾向があります。特に契約や高額商品・サービスを検討する顧客は、ドメインの信頼性を重視します。
実は、この「信頼性」の問題は想像以上に深刻です。
私が以前勤務していたIT企業の社長は、「独自ドメインを取得していない事業者とは取引をしない」という明確な方針を持っていました。
個人事業主やフリーランスの方から営業メールが届いても、Gmailアドレスを使用していたり、ポートフォリオサイトが共有ドメインだったりする時点で、「信頼・信用に値しない」と判断し、門前払いになるケースが少なくありませんでした。
これは極端な例かもしれませんが、実際にビジネスの現場では、独自ドメインの有無が第一印象として「本気度」や「プロフェッショナリズム」を測る基準になっていることは否定できません。すべての企業や顧客がこのような判断をするわけではありませんが、特にB2B取引や高額サービスの場合、独自ドメインの有無があなたのビジネスチャンスを左右する可能性があることを強く認識しておく必要があります。
SEO(検索エンジン最適化)への悪影響
Googleは独自ドメインを持つサイトをより信頼性の高いものとして評価する傾向があります。これはGoogleの品質評価の中核となるE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)の「T(信頼性)」に直接関わる問題です。
Googleの検索アルゴリズムは、サイトの信頼性を様々な要素から総合的に判断していますが、その中でドメインの種類も重要な要素となっています。
独自ドメインはビジネスの本気度やブランドへの投資意欲を示す一つの指標として認識され、共有ドメインやサブドメインより高く評価される傾向があります。
特に「Your Money or Your Life(YMYL)」カテゴリー(健康、金融、法律など、ユーザーの生活や財産に影響を与える分野)のコンテンツでは、Googleは信頼性をより厳しく評価します。このような分野で共有ドメインを使用している場合、専門性や権威性があっても、ドメインの信頼性の低さがE-E-A-T全体の評価を下げる可能性があるのです。
結果として、共有ドメインでは検索順位が上がりにくく、せっかくの良質なコンテンツも検索ユーザーの目に触れる機会が大幅に減少してしまうことになります。
移行の困難さ
無料のサースから将来的に独自ドメインに移行する際、当然新しくドメインを取得することになりますから検索エンジンでの評価やSNSでのシェア数などが一からのスタートになり、それまでの積み上げが無駄になってしまいます。
実は、長期間運用しているドメインは「ドメインパワー」の価値くSEO対策になるのです。
長年同じ独自ドメインを使い続けることで、検索エンジンからの評価が着実に向上し、業界内の競合よりも上位表示されやすくなります。
このドメインパワーは一朝一夕に得られるものではなく、時間をかけて積み上げてきた貴重な資産です。
個人事業主の方の多くは「まずは無料から始めて、ビジネスが軌道に乗ったら独自ドメインに移行しよう」と考えがちです。しかし、この選択は長期的に見ると非効率的です。なぜなら、移行時にそれまで築いてきたドメインパワーやバックリンクの評価をすべて失い、SEO的にはゼロからのスタートとなってしまうからです。
実は、無料サービスの有料版で独自ドメインを使っている場合でも、ドメインの移管ができない(他のサービスに移行できない)制限がある可能性も高いので注意が必要です。
初期コストを考慮するのは当然ですが、ビジネスの成長を見据えるなら、最初から独自ドメインで始めることが、時間とコストの両面で最も効率的な選択なのです。
これは一時的な出費ではなく、長期的なビジネスの資産への投資と捉えるべきでしょう。
2. 広告表示によるブランドイメージの低下
無料ホームページサービスのもう一つの大きな問題は、強制的に表示される広告です。
これらの広告はあなたのコントロール下にないため、ビジネスに様々な悪影響を及ぼします。

プロフェッショナリズムの欠如
「このサイトはJimdoの無料プランで作成されています」といったバナーや、無関係な商品・サービスの広告が表示されることで、訪問者にプロフェッショナルな印象を与えることができません。
ブランドメッセージの希薄化
これはまさにInstagramなどのSNSマーケティングで重視される「世界観の統一」と同じ原理です。
多くのブランドがInstagramのフィードやリール投稿で画像のトーン、カラーパレット、フォントなどを統一し、一目見ただけで「このブランドらしい」と認識される世界観を構築しています。この視覚的一貫性がブランドの印象を強め、ファンとの絆を深めるのです。
ウェブサイトも全く同じで、デザイン、メッセージング、そして広告を含むすべての要素が統一されたブランドストーリーを語るべきです。
しかし、無料ホームページサービスでは、あなたのブランドとは無関係な広告が無作為に挿入されることで、せっかく構築した世界観が崩れてしまいます。
例えば、高級感のあるサービスを提供するブランドのサイトに派手な割引広告が表示されたり、子供向け商品のサイトに大人向けの広告が表示されたりすると、訪問者に混乱やブランドへの違和感を与えてしまいます。
自社のブランディングを大切にするなら、このような外部要素によって世界観が損なわれるリスクは避けるべきでしょう。。
訪問者の離脱リスク
広告がクリックされると、訪問者はあなたのサイトから離れてしまいます。
せっかくあなたのサイトを見に来てくれたお客様を他のサイトに誘導してしまうのは非常にもったいないですよね。
これは単に訪問者を失うだけでなく、SEO(検索エンジン最適化)にも直接的な悪影響を及ぼします。
Googleの検索順位ランキングを決めるアルゴリズムでは「サイト滞在時間」と「直帰率」が重要な評価要素となっているからです。
ユーザーがあなたのサイトを訪れてすぐに離脱してしまうと(特に広告をクリックして離脱する場合)、Googleはそのページが「ユーザーの検索意図に合っていない」または「価値の低いコンテンツである」と判断し、検索順位を下げる傾向があります。
逆に、訪問者がサイト内で長く滞在し、複数のページを閲覧する場合、それは「質の高いコンテンツを提供している」という強い信号となり、検索順位の向上につながります。無料サービスの広告は、このような良質なユーザー体験の構築を妨げ、結果的にSEOパフォーマンス全体を低下させてしまうのです。
訪問者を他サイトへ誘導してしまう広告は、短期的なコスト削減以上の損失をもたらす可能性があることを認識しておく必要があります。
不適切な広告のリスク
広告の内容をコントロールできないため、あなたのビジネスイメージと相容れない、あるいは不適切な広告が表示される可能性もあります。
実際にとある飲食店のオーナーさんは、無料サービスを使用していたところ、競合店の広告が自社サイト内に表示されるという事態に直面しました。
これでは自社の顧客を競合に紹介しているようなものです。
顧客のニーズを真剣に考えるビジネスにとって、この状況は到底受け入れられるものではありません。
3.サービス終了リスクとデータ消失の危険性

無料ホームページサービスの最も懸念すべき問題の一つが、サービス自体の継続性に関するリスクです。
これは多くの個人事業主が見落としがちな重大な危険性です。
サービス終了の可能性
無料サービスはビジネスモデルの変更や会社の方針転換により、突然終了する可能性があります。過去には、Yahooブログのように長年続いたサービスでも突然の終了通知があり、ユーザーは混乱に陥りました。
データの持ち出し・バックアップ(エクスポート)の制限
多くの無料サービスはサイトのデータやコンテンツを別の場所に保存したり、バックアップとして取り出したりする機能を提供していません。
つまり、サービス終了時や他のプラットフォームへ移行したい場合、あなたが作成したすべての文章、画像、ページデザインを一から手作業で再構築する必要があります。何年もかけて作り上げたコンテンツが「閉じ込められて」しまうのです。
サービス条件の一方的変更
無料プランの条件が予告なく変更され、突然広告が増えたり、機能が制限されたりするリスクがあります。
アカウント停止のリスク
Jimdoの場合、180日間ログインしないとアカウントが停止し、サイトが消失するリスクがあります。事業が忙しい時期にこのようなメンテナンスを忘れると、ビジネスの窓口が突然閉じてしまう危険性があります。
私の知り合いに、5年間運営してきたブログサイトが、使用していた無料サービスの方針変更により突然アクセスできなくなり、貴重なコンテンツやフォロワーとのつながりをすべて失ってしまった方もいます。その方は「無料だから」と安易に選んだことを深く後悔されていました。
ビジネスの継続性と安定性を考えると、こうしたリスクは見過ごせません。特に、ホームページが集客や顧客とのコミュニケーションの中心となる場合、こうした不安定要素は事業全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。
それでは、ここからは個人事業主様がよくつかわれえる無料ホームページサービスについて、それぞれのデメリットをお話します。
2. Jimdoの無料版が抱える5つの欠点

個人事業主や小規模事業者の方に人気の高いJimdo(ジンドゥー)の無料版ですが、ビジネス用途としては深刻な制限があります。
ここでは、その具体的な欠点を詳しく解説します。
1. 独自ドメイン非対応による信頼性低下
Jimdoの無料版では、独自ドメインを使用することができません。すべてのサイトは「yoursite.jimdofree.com」という形式のURLになります。
先ほども述べた通り、ビジネスの顔となるホームページで「jimdofree.com」というドメインを使用していると、「この事業者はホームページにさえ投資できないのか」という印象を与えかねません。これは特に新規顧客獲得時に致命的な弱点となります。
また、「company-name.jimdofree.com」というURLは長く、顧客に覚えてもらいにくいものです。一方、「company-name.com」なら簡潔で記憶に残りやすくなります。
独自ドメインはオンラインでのブランド構築に不可欠な要素です。「jimdofree.com」の一部として存在するのではなく、自社ブランドを前面に出せる独自ドメインが望ましいのです。
独自ドメインの取得は年間わずか数千円からで可能です。この小さな投資がビジネスの信頼性を大きく高める効果を考えると、無料版Jimdoの「コスト削減」は本当に削減になるでしょうか?
2. 広告表示問題とプロフェッショナルさの欠如
Jimdoの無料版では、ページの下部に「Jimdoの無料サイトを作成」という広告バナーが常に表示されます。
この広告は「このサイトは無料で作られています」と公言しているようなものです。高品質なサービスや商品を提供しているにも関わらず、このような表示はプロフェッショナリズムを損ないます。
また、せっかくサイトデザインを統一しても、Jimdoの広告バナーはあなたのデザインとは関係なく表示されるため、全体の印象を損ないます。
このような「無料サービスの看板」を出していることで、取引先からの信頼を失うケースも少なくありません。
特に、高単価のサービスや商品を扱う事業者にとって、この問題は見過ごせないものです。
3. 180日ログインなしで消えるリスク
Jimdoの無料版には、最も見落とされがちながら深刻なリスクがあります。
それは、180日間(約半年)サイトにログインしないと、アカウントが削除され、サイト全体が消失してしまう点です。
事業が忙しくなると、定期的なログインは忘れがちになります。特に半年という期間は、長すぎず短すぎず、最も忘れやすい中途半端な期間です。
SEO対策をしっかりと講じて、サイト運営をしている事業者様なら半年も更新しないで放置するというケースはあまりないのですが、実際は作ったまま放置している方は多いんです。
顧客から「サイトにアクセスできない」と連絡が来て初めて気づくという事も。
また、 Jimdoは自動バックアップを提供していないため、万が一アカウントが削除された場合、すべてのコンテンツが完全に失われる可能性があります。
消えてしまってから「どうにかしてほしい」と言われても復旧できない状態に陥ってしまいます。
4. SEO設定の制限(トップページのみ)
SEO(検索エンジン最適化)の基本要素である「メタディスクリプション」(検索結果に表示される説明文)と「メタキーワード」の設定が、Jimdoの無料版ではトップページにしか適用できません。効果的なSEO対策は、各ページごとに適切なメタディスクリプションを設定することが重要です。
トップページ以外は、Googleが自動的に抽出したテキストが検索結果に表示されるため、魅力的でクリックを促す説明文にならないことが多く、クリック率が低下します。また、各ページで異なるキーワードをターゲットにすることができず、サイト全体のSEOパフォーマンスが著しく制限されます。
SEOは集客の要となる重要な要素です。「無料だから仕方ない」と妥協するよりも、基本的なSEO施策が実施できる環境を選ぶことが、長期的なビジネス成功には不可欠です。
5. URLカスタマイズ不可による検索上の不利益
Jimdoの無料版では、ページのURLを自由にカスタマイズすることができません。URLはナビゲーション(メニュー)の名称と連動しており、日本語メニューを使用すると、URLにも日本語が含まれてしまいます。
SEOの影響については、Googleは公式見解で、日本語URLはSEOに影響しないと示しています。
しかし、日本語を含むURLは、SNSでシェアする際などに「URLエンコード」という処理が行われ、例えば「www.yoursite.jimdofree.com/お問合せ」が「www.yoursite.jimdofree.com/%82%A8%96%E2%8D%87%82%B9」のような読みにくい形式に変換されてしまいます。
読みにくく、覚えにくいURLは、直接のアクセスやサイト再訪問の妨げになりますし、ユーザーによっては「怪しい?」印象を与えてしまう可能性もあります。
2. Wixの無料版が抱える6つの欠点

Wixは直感的な操作性と豊富なテンプレートで人気のホームページ作成サービスですが、当然ながら無料版には制限があります。
ビジネス用途でWixの無料版を検討している方は、以下の重大な欠点を理解しておく必要があります。
1. テンプレート変更の制限
Wixの最も致命的な問題点の一つが、一度サイトを公開した後にテンプレートを変更できないという点です。
ビジネスの成長や方向性の変化に合わせてサイトのデザインを一新したい場合、Wixでは新しいテンプレートに移行することができません。
唯一の選択肢は、すべてのコンテンツを手動で新しいサイトに移し替えるという膨大な作業を行うことです。
事業が成長するにつれて、ブランドイメージやターゲット顧客が変化することは珍しくありません。しかし、Wixではこうした変化に柔軟に対応できず、初期に選んだテンプレートに縛られ続けることになります。
また、同じ業界の事業者がWixを使用している場合、似たようなテンプレートを使うことになり、差別化が難しくなります。
一度選択したテンプレートから抜け出せないため、独自性の表現が制限されてしまいます。
WordPress等の他のプラットフォームでは、テーマ(テンプレート)の変更は比較的簡単にできる場合もあり、コンテンツを維持したままデザインだけを刷新することも可能です。Wixの「一度選んだら変更不可」という制限は、ビジネスの成長と変化を妨げる重大な欠点です。
2. サービス終了によるサイト消滅リスク
Jimdoと同じく、Wixのプラットフォーム上にのみ存在するという点です。
あなたのサイトはWixのサーバー上にしか存在せず、Wixがサービスを終了すれば、あなたのサイトも同時に消滅します。これはビジネスの継続性という観点から見ると、非常に危険な依存関係です。
仮にサービス自体が終了しなくても、利用規約や料金体系が大幅に変更される可能性があります。その場合、あなたは受け入れるか、すべてを失うかの二択を迫られることになります。
WordPressなどのオープンソースプラットフォームであれば、たとえ特定のホスティング会社がサービスを終了しても、別のサーバーに移行することが可能です。しかし、Wixではそのような自由がありません。
3. データエクスポート機能の欠如
Wixの無料版における最も深刻な問題の一つが、データのエクスポート(取り出し)機能が実質的にないという点です。
つまり、データのバックアップを取ることができません。
よって、Wixで作成したサイトのコンテンツ(テキスト、画像、構成など)を別のプラットフォームに移行する簡単な方法がありません。
他のプラットフォームに移行したい場合、すべてのページやブログ記事、画像などを一つ一つ手作業でコピーして再構築する必要があります。
サイトのページ数が多ければ多いほど、この作業は途方もないものになります。
ビジネスの成長に伴い、より高度な機能やカスタマイズが必要になった時、Wixから脱却するハードルが非常に高くなります。
結果として、不十分なプラットフォームに縛られ続けることになりかねません。
WordPressなどのCMSでは、データベースのエクスポートやコンテンツの移行ツールが充実しており、プラットフォーム間の移行が比較的容易です。Wixのこの制限は、将来的な選択肢を大きく狭めることになります。
4. 広告表示の問題点
Wixの無料版では、サイト上に「Wixで作成」という広告バナーが表示されます。この広告はシンプルに見えるかもしれませんが、実際にはビジネスに様々な悪影響を及ぼします。
「無料で作成」という広告が表示されることで、あなたのビジネスの真剣さや専門性に疑問を投げかけることになります。特に新規顧客は、こうした細部からビジネスの信頼性を判断する傾向があります。
あなたが構築しようとしているのは、自社のブランドであるはずです。しかし、Wixの広告はあなたのブランドよりもWixのブランドを宣伝することになります。
また、 広告はサイトのデザインやユーザー体験を損ない、訪問者の注意を散漫にします。これにより、あなたの本来のメッセージやコンテンツの効果が薄れてしまいます。
Wixの広告がクリックされると、訪問者はWixのサイトに移動します。
そこでは、あなたの競合他社のサイトも紹介されている可能性があります。つまり、自社サイトでありながら競合に顧客を紹介している状態になりかねません。
ビジネス用途では、このような広告表示はプロフェッショナルなイメージを損なうだけでなく、ユーザーの信頼獲得の大きな障害となります。
5. サポート体制と機能制限の実態
Wixの無料版ユーザーは優先的なサポートを受けられません。問題が発生した際のレスポンスが遅く、ビジネスの継続性に影響を与える可能性があります。
特に日本語サポートは限定的で、言語の壁がトラブル解決を困難にすることも少なくありません。
6.読み込み速度の深刻な問題
Wixサイトはその構造上、読み込み速度が遅いという致命的な欠点があります。特に無料版では、この問題がさらに顕著です。SEO対策でもページの読み込み速度は重要な評価要素であり、Wixサイトはこの基準を満たすことが難しいとされています。
本気のWeb集客のための正しい選択肢
無料サービスの問題点を理解したところで、本気でWebでの集客を考える場合の選択肢について考えていきます。
初期費用を抑えることだけに注目すると、長期的には大きな機会損失につながる可能性があります。
ここでは、効果的なWeb集客を実現するための選択肢と考え方をお伝えします。
1. WordPressの優位性と活用法
WordPressは世界中のウェブサイトの約40%で使用されている、最も普及したCMS(コンテンツ管理システム)です。その優位性は以下の点にあります
完全な自由度と柔軟性
WordPressは無料のCMSながら無限のカスタマイズが可能で、デザイン、機能、拡張性のすべてが自由に調整可能です。
テーマと呼ばれるデザインテンプレートが豊富で、 何千もの無料・有料テーマから選択できるため、ビジネスの雰囲気に合ったデザインを見つけることができます。また、完全オリジナルのテーマ(デザイン)で作成することも可能です。
SEOに強い基本構造
WordPressはSEOを考慮して設計されています。適切に設定すれば、各ページのタイトルやメタディスクリプション、URLなどを自由にカスタマイズでき、SEOパフォーマンスを最大化できます。
プラグインによる機能拡張
58,000以上の無料プラグインが利用可能で、ECサイト機能、予約システム、会員制サイト、フォーム作成など、ほぼあらゆる機能を追加することができます。
コンテンツ更新の容易さ
ブロックエディタという視覚的に更新できる機能により、ブログ記事や固定ページの追加・編集が簡単で、プログラミングの知識がなくても日々のコンテンツ更新が可能です。これにより、SEOに重要な「鮮度」を保ちやすくなります。
オープンソースの安定性
WordPressはオープンソースソフトウェアで、特定の企業に依存せず、将来的なサービス終了のリスクがありません。長期的な安定性と継続性が保証されています。
データの完全な所有権
すべてのデータは自分のサーバーにあり、いつでもバックアップや移行が可能です。Wixなどの「閉じた」システムとは異なり、データの主導権は常にあなたにあります。
2. 5年間のトータルコスト比較例

初期費用だけを見ると、無料サービスが魅力的に見えるかもしれませんが、長期的な視点で総コストを比較すると、状況は大きく変わります。
実は、WixやJimdoなどのサービスで数年間苦戦した後に、Wordpressでのサイト制作を依頼されるお客様も大変多いのです。
有料プランで独自ドメインを取得していても、残念ながらドメイン移管(他のサーバーにお引越しすること)が出来ず、数年育ててきたドメインを泣く泣く捨てざるを得ないケースもありました。
WixやJimdoなどのサービスを利用する場合の隠れたコスト
- 時間的コスト・・・ 使いづらいエディタや制限のある機能と格闘する時間
- 機会損失コスト: 検索順位が低いことによる見込み客の損失
- ブランド価値の低下・・・ 非プロフェッショナルな印象による信頼性の低下
- 将来の移行コスト・・・ 後から別のプラットフォームに移行する際の再構築費用
- 有料プランへのアップグレード基本的な機能を使うために結局支払うことになる月額料金
WordPressの実際のコスト内訳
- 初期費用: ドメイン取得(年間1,000〜3,000円程度)、サーバーレンタル(月額500〜3,000円程度)
- テーマ費用: 無料〜30,000円程度(買い切り・サブスク両方あり)
- プラグイン費用: 基本的な機能は無料、特殊な機能は年間5,000〜20,000円程度
- 制作費用(プロに依頼する場合): 20万〜50万円程度(規模や複雑さによる)
5年間のトータルコスト比較例
- 無料サービスの有料プラン移行ケース:
- 無料→途中で機能制限に悩み有料プランへ(月額2,000円×48ヶ月)= 96,000円
- 限界を感じWordPressへ移行(制作費30万円+データ移行作業)= 350,000円
- 5年間総額:約446,000円(+膨大な時間的コストと機会損失)
- 最初からWordPressを選んだケース:
- 初期制作費:300,000円
- 運用コスト(ドメイン+サーバー):年間36,000円×5年 = 180,000円
- 5年間総額:約480,000円
一見すると2のケースの方がコストが高いように見えますが、実際には以下の点を考慮する必要があります:
- 最初から効果的な集客が可能になるため、収益機会が大きく増加
- ブランド価値の構築による長期的な利益
- 継続的なSEO評価の蓄積によるオーガニック集客の増加
- プラットフォーム移行のストレスや中断リスクがない
無料サービスから適切なWordPressサイトへの移行後、問い合わせ数が3倍、成約率が1.5倍に向上したケースがあります。
この場合、「高い初期投資」は数ヶ月で回収されました。
長年、Web制作の業界に携わってきた経験から申し上げますと、起業当初から独自ドメインを取得し、Wordpressなどでのサイト構築をされることを強くお勧めします。
まとめ:集客できるホームページを作るために
無料ホームページサービスが持つ様々な制限と問題点を詳しくご説明しました。
ビジネスの成功を本気で目指すなら、以下のポイントを意識したホームページ制作が大切です。
1. 独自ドメインの取得は必須
ビジネスの信頼性、ブランディング、SEOのすべてにおいて、独自ドメインは基本中の基本です。「yourcompany.com」という形式の、あなたのビジネスだけの住所を持ちましょう。
2. 長期的視点での選択
ホームページは一時的な広告ではなく、ビジネスの長期的な資産です。初期コストだけでなく、将来性、拡張性、安定性を重視した選択をしましょう。
3. WordPressの活用
柔軟性、SEO適性、カスタマイズ性、データの所有権など、ビジネスサイトに必要な要素をすべて満たしているのがWordPressです。初期設定は少し複雑でも、長期的なメリットは圧倒的です。
4. プロの知識を活用
ビジネスサイトはあなたのオンライン上の「顔」です。プロのデザイナーやWeb制作者に依頼することで、専門知識と経験を活かした効果的なサイトを構築できます。特にSEOの技術的要素は専門家の助けが大きな差を生みます。
5. コンテンツの継続的な充実
サイト構築後も、ブログやお知らせなどのコンテンツを定期的に追加することで、検索エンジンからの評価を高め、リピーターを増やしましょう。
6. 分析と改善の繰り返し
Googleアナリティクスなどのツールを活用し、訪問者の行動データを分析することで、継続的な改善が可能になります。これは無料サービスでは難しい重要なポイントです。
こうした戦略的アプローチにより、ホームページは「あるだけのもの」から「集客し、顧客を育成し、成約につなげる」集客ホームページに変わります。
最後に重要なのは、「無料」には必ず隠れたコストがあるということです。今、少し多くの投資をすることで、長期的には大きなリターンを得ることができます。本気でビジネスを成長させたいなら、その土台となるホームページにも「本気」の投資をすることをお勧めします。
私たちは多くの個人事業主や小規模事業者の方々が、適切なホームページ戦略によって飛躍的な成長を遂げるのを見てきました。あなたもぜひ、真の意味で「集客できる」ホームページを手に入れて売り上げアップを目指しましょう!
投稿者プロフィール

- 全日本SEO協会認定コンサルタント リンクウェブ代表
-
愛知県の商業高校を卒業後、IT業界に従事。
2018年Wordpressと出会い50社以上のWebページ制作に関わる。
1978年 愛知県出身
大学生・専門学生の息子2人を持つシングルマザー起業家。
趣味はソロキャンプ。